「サッカーを始めるときに、どんなチームが良いの?」
「今のチームが、子どもに本当に合っているのかな?」
サッカーを始める、続けていく中で必ず悩むのがチーム選び。
特に始めるときには「初めての集団スポーツ」「初めての専門的な指導者との関わり」になることも多く、子どもが身を置く環境は、その後のサッカーへの関わり方や楽しさに大きく影響していきます。
今回は「選手と保護者が後悔しない」ために、事前に確認しておきたい5つの視点を紹介します。体験参加や見学の際にも使える具体的なチェックポイントとして、ぜひ参考にしてみてください。
指導方針とコーチの関わり方
まず大切なのが「どんな指導方針か」「指導者が子どもとどう接しているか」です。
数あるサッカーチームの中にも、以下のようにスタンスが大きく異なる場合があります。
- 試合重視 or 練習重視
- コミュニケーションや楽しむことが中心 or 戦術/技術指導が中心
- 目先の結果を求める風土 or 数年後〜10年後を見据えた成長を大切にする風土
体験時や見学時に確認したいポイントは:
- コーチの声かけが、子どもを承認/鼓舞しているか
- 子どもたちが、適度な緊張感を持ちながらプレーを楽しんでいるか
- コーチの働きかけが一方的ではなく、子ども自身に考える余地を与えているか
保護者が「理想とする育成」と「実際の指導」にズレがあると、後々ストレスになることも。
SNSやチームHPに載っている理念だけでなく、体験や見学など現場でしか得られない一次情報をしっかりと探すようにしましょう。
チームの雰囲気と人間関係
意外と見落とされがちなのが、チームの空気感。これも、子どもが選手として長く在籍し続けられるかどうかに関わってきます。
たとえば:
- 保護者の雰囲気:応援が過熱していないか
- 選手同士の関係:学年などに関係なく仲間を尊重しているか
特に気をつけたいのは、「保護者同士の距離感」。
トラブルになるケースもあれば、逆に孤立しやすい雰囲気のチームもあります。
“自分たち親子にとって、心地よい距離感かどうか”を、体験や見学を通して事前に確認するのがおすすめです。
通いやすさと生活リズムへの影響
どんなに魅力的なチームでも、「日常生活と両立できるか」は大切な基準です。
- 自宅〜練習場所までの距離
- 練習開催頻度・時間帯と家庭生活のバランス
- 送迎が必要な場合、誰がどのように行うか
週に何度も夜練習があると、子どもが睡眠不足になったり、学校や他の習いごととのバランスが崩れることもあります。また、週末の試合や遠征が多すぎると、家族の時間が取れなくなる可能性も。
「今の生活に無理なく組み込めるか?」を冷静に見極めましょう。
チームが目指す方向性の見極め
そのチームが「どこを目指すか」によって、チームとしての取り組み方が異なります。
- 地域の大会で勝つことを目標にしている
- 一人ひとりの基礎力をじっくり育てたい
- Jリーグの下部組織や強豪クラブへのステップアップを前提にしている
これらのスタンスの違いによって、以下が変わってきます:
- 試合に出られる機会(実力優先 or 機会均等)
- 練習の強度や自主練の要求度
- 移籍やトレセン参加に対する理解・支援体制
「とにかく勝ちたい」というチームに、「楽しんで続けてほしい」と思っている親が入ると、ミスマッチが起きてしまいます。
逆に、「もっと上を目指してチャレンジさせたい」と思っているのに、チームが“現状維持”志向だと物足りなさを感じることも。
保護者としては、子どもの「今の実力」ではなく「今後どう育ってほしいか」の視点を持つことがポイントです。
費用とルールの明確さ
現実的な話ですが、チーム運営には費用がかかります。入会前に料金体系をしっかり確認しておくことはとても重要です。
確認すべき項目:
- 月謝(同団体でもチーム・スクールで異なる場合あり)
- ウェア・道具代(指定ブランドの有無)
- 年間登録費・遠征費・合宿費用の目安
- 保護者の当番制の有無(洗濯・車出しなど)
また、「試合に出られない基準」「移籍や退会時のルール」「トラブルが起きたときの相談先」など、事前にルールが整っているかも大切なポイントです。
後から「聞いてなかった」「こんなに費用がかかるとは思わなかった」となる前に、細かい点まで確認しておくと安心です。
まとめ:子どもにとって“正しく成長できる場”かどうか
チーム選びは、保護者にとっても子どもにとっても、人生における大きな選択のひとつです。
「強いチームだから」
「友達がいるから」
「送迎が楽だから」など
目の前の要素に目がいきがちですが、本当に大切なのは「子どもの成長の場となるか」。
そして、「楽しみながら、続けていける環境かどうか」。
今回ご紹介した5つの視点を参考にしながら、“家族にとって後悔しない選択”をしていきましょう。
最後に、できれば体験練習には親子で複数回参加してみてください。1回目は「雰囲気」、2回目は「細かいルール」など、視点を変えて見ると、事前により詳細に把握できます。
サッカーを通じて、子どもが成長できる場所と出会えますように。
サッカーママ・パパ、今日も本当にお疲れさまです!
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