「もっと上手くなってほしい」「ケガなく長く続けてほしい」「できればプロになってくれたら…」
そんな思いを抱えながら、親としてどう関わればいいのか迷っているサッカーパパ・ママは多いのではないでしょうか。
今回は、Jリーグで長年選手育成に携わってきた西村卓朗さんの言葉から、プロ選手が持つ「強さの秘密」を紐解きます。特別なトレーニングよりも大切なのは、日々の習慣と心構え——その根底にある「心・技・体」のバランスと自律の力について、サッカーパパ・ママが実践できる視点でお伝えします。
1. すべては「目的意識」と「サッカーが好き」という土台から
長く活躍するプロ選手に共通するのは、強い「目的意識」です。「どうしてもプロになりたい」という揺るぎない思いが、日々の努力を支える芯になります。
これはプロを目指す子どもだけに必要なものではありません。「もっと上手くなりたい」「試合で活躍したい」——そんな子ども自身の心からの願いが、成長を加速させる最初の一歩です。
西村さんはこの目的意識を「器」にたとえます。まずその器に注がれるのが「サッカーが好き」という純粋な気持ち。親ができるのは、その「好き」という感情を育てるサポートです。結果を急かすより、好きであり続けられる環境を整えることが、長い目で見た最大の育成支援です。
2. プロに学ぶ「生活習慣」が自律と継続力を育てる
プロ選手の土台を支えているのは、特別な才能ではなく日々の生活習慣です。どれほど才能があっても、良い習慣がなければ長く活躍するのは難しい——これが西村さんの言葉です。
特に重要な3つの習慣があります。
- 栄養:「食べたいものを食べる」ではなく、「パフォーマンスのために食べる」という意識。試合前の食事、疲労回復を意識したメニューなど、自分の体と向き合う食生活が土台になります。
- 睡眠:夜はスマートフォンを控え、リラックスできる環境を整える。「良く眠ることもトレーニングの一部」——これがプロの常識です。
- メンタル:プレッシャーや失敗と向き合い続ける「折れない心」。メンタルも日々の意識と習慣で育てられます。
この3つを整えることで、自分で考え・自分をコントロールする「自律力」が育まれます。それこそが、これからの子どもたちに最も必要な成長習慣です。
3. 不確かな状況に対応する「人間力」とコミュニケーション力
プロの世界では、初対面の選手と急きょ組まされることもしばしばあります。そんな環境でも力を発揮するには、相手を理解し、共に成果を出すコミュニケーション力が欠かせません。
小学生年代でも「ポジションが希望と違う」「知らない仲間とプレーする」という経験は多くあります。そんなとき「嫌だから諦める」ではなく、「どうすればチームとして機能するか」を考える力——これが未来を切り拓く力になります。
パパ・ママができるのは、子どもが不安なときに寄り添いながら「新しい挑戦こそ成長のチャンス」と伝えること。失敗を恐れずチャレンジする姿勢を、言葉と態度で応援し続けましょう。
4. サッカーで身につけた習慣は「生きる力」になる
西村さんは今も、現役時代に培った食事・睡眠・運動の習慣が生活の質を支えていると語ります。サッカーで得た習慣は引退後のセカンドキャリアや健康寿命の延伸にも繋がる、一生ものの財産です。
また、子どもが身につけた良い習慣は家族全体にも広がります。子どもの食生活に合わせてパパ・ママも栄養を意識したり、一緒に早く寝たり——こうした連鎖が家族を、そして地域を元気にしていきます。
まとめ
プロ選手の「強さ」は特別な才能ではなく、目的意識・生活習慣・コミュニケーション力・自律心という日常の積み重ねから生まれます。サッカーパパ・ママが「結果より過程」「好きという気持ち」を大切にしながら関わることが、お子さんの心・技・体の土台をつくる最高のサポートです。



コメント