こんにちは、サッカーを応援する全国のママ・パパのみなさん!
お子さんが一生懸命ボールを追いかける姿、つい夢中になって応援してしまいますよね。「もっと上手になってほしい」「いつかはプロに…!」そんな想いを抱いている方も多いと思います。
でもふと、
「これって本当に子どもにとっていい育て方なのかな?」
と感じたこと、ありませんか?
今回は、サッカーライター・小澤一郎さんがスペインで見てきた“リアルな育成現場”を通して、日本の育成スタイルをちょっと立ち止まって見直してみたいと思います。
スペインのサッカー、意外と「ゆるい」って知ってましたか?
小澤さんによると、スペインの子どもたちは、日本よりずっと“ゆる〜く”サッカーをしています。
たとえば、練習する場所。
日本の小学校にはグラウンドや体育館がありますが、スペインではほとんどの学校にそれがないんです!
その代わり、行政が地域に人工芝のサッカーコートやジム、プールなどを整備していて、クラブはそこをホームグラウンドとして利用しています。しかも、どのチームもちゃんとした人工芝グラウンドを持っているんです。
この「公共施設を地域で使う」という仕組みが、日本とは大きく違う点ですね。
小学生サッカーの内容も違う!
プレイスタイルも、スペインと日本では違いが。
団子サッカー、見たことありますよね?
スペインではそれが起きにくい工夫がされているんです。
例えば:
- オフサイドラインを設ける
- コートサイズが広い(半面で7人制や8人制)
- システム(フォーメーション)を最初から使う
このような工夫によって、スペースが生まれ、子どもたちは自然とポジションを意識してプレーするようになります。
ちなみに、小澤さんいわく「スペインのコーチの質が特別高いわけじゃない」とのこと。つまり、“仕組み”で違いが生まれているんですね。
年間リーグ戦があるって、実はすごく大事!
スペインでは、なんと5歳・6歳から年間リーグ戦があるんです!
1年で20~30試合をこなし、毎週末に公式戦があります。
これがモチベーションにつながり、「次の試合、がんばろう!」と自然に思えるようになります。
対して、日本では市大会や区大会で数試合して終わり、ということも多いですよね。
小澤さんは「日本のサッカーが本気で変わるには、すべての年代でリーグ戦を整備することが必要」と話しています。
全国大会での結果より、「日常的に試合があること」の方が大事なんです。
自分の「今のレベル」を知るチャンスにも
年間を通して戦うことで、子どもたちは自然と「自分の立ち位置」を知っていきます。
- 活躍して上のリーグに引き抜かれる子もいれば
- 試合に出られないと感じて、チームやリーグを変える子もいる
現実を知ることで、自分に合った進路を考えるきっかけになるんですね。
「サッカーばっかりやらなくていい」って、どういうこと?
スペインでは、15歳ぐらいになると多くの子が「自分はプロにはなれない」と判断します。
それは10年間、試合を積み重ねてきた結果、自分で納得して進路を決めるからです。
早くに見切りをつけるなんて冷たいように聞こえるかもしれませんが、
そこから審判や指導者を目指す子もたくさんいますし、サッカー以外の道に進む準備も始められるんです。
そして、これは小澤さんが一番伝えたいポイントでもあります。
「子どもたちは、サッカー漬けじゃなくていいんじゃないか?」
日本では、“一つのことに集中しすぎる文化”が根強くあります。
結果、サッカーしかできない子になってしまったり、マルチスポーツをやりたくてもできなかったり…。
スペインでは活動日数も少なく、“ちょうどいいゆるさ”があります。
週末の1日だけ練習、平日は別のスポーツや遊びをしている子もたくさん。
それでも、あのスペインがワールドカップを優勝できるんです。
ロドリやペドリのようなスター選手が、そういう環境から生まれているんです。
まとめ:サッカーを通じて「人生を学ぶ」ために
私たち親は、どうしても勝ち負けや上手下手に目が向いてしまいがちです。
でも、子どもたちにとって大切なのは、
「サッカーを通じて自分を知り、多様な経験をすること」かもしれません。
スペインの育成環境には、参考になるヒントがたくさんあります。
- サッカー漬けにしすぎない
- 年間リーグ戦で地道に経験を積む
- 「プロになれなかったとき」も想定して進路を考える
日本でも、そういうバランスの取れた育成ができたら…
きっともっとサッカーが“楽しくて、長く続けられるもの”になるはずです。
「子どもたちがサッカーを通じて幸せになれる環境」
それを一緒に考えていける、そんな保護者が増えていくことを願って。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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