今回ご紹介するのは、テレビ東京系の人気番組『FOOT×BRAIN+』第725回に出演された、元日本代表専属トレーナー・前田浩さんのインタビュー内容から、小学生サッカー選手のために応用できる「コンディション管理の秘訣」をご紹介します。
前田さんは、ワールドカップ4大会に帯同した経験を持つ、まさに“体づくりのプロ”。番組内では、小学生年代の体づくりにおいて親が気をつけたいポイントが、わかりやすく解説されていました。
「うちの子にワールドカップなんて関係ないでしょ?」
と思った方も、少しだけ耳を傾けてみてください。実はプロ選手のコンディション管理の考え方は、成長期の子どもたちにもそのまま通じる大切な視点ばかりなのです。
未来の日本代表を目指す小学生たちが、心身ともにベストな状態でサッカーを楽しむために——
サッカーママ・パパが「できること」、たくさんあるんです。
■ 世界のプロも実践!オフザピッチのコンディション管理
睡眠は“最高のパフォーマンス”の土台
「コンディション管理で最も重要なのは睡眠」と語るのは、日本代表のコンディション作りを支えた前田浩トレーナー。
実際に世界のトップ選手、例えばハーランド選手も、毎晩9時間以上の睡眠を徹底しています。
睡眠不足は判断力や集中力を大きく損ね、わずかなズレが勝敗を分けるサッカーにおいては致命的。
これは大人だけでなく、小学生にも当てはまる大切な要素です。
成長ホルモンの分泌や疲労回復、記憶の定着といった体と心の成長に不可欠な睡眠。
特にゴールデンタイムと呼ばれる22時〜2時を含む十分な睡眠を意識してあげましょう。
サッカーママ・パパの工夫ポイント
・寝る時間と起きる時間を一定にするリズム作り
・寝る前のスマホやゲームを避け、リラックスできる環境を整える
・適切な室温・照明・寝具選びで「眠れる空間」づくりを意識する
「食」は身体をつくる最強の味方
ワールドカップでは、食材の衛生面や水質の違いにも気を配る必要があるそうです。
日本代表スタッフたちは「まず自分たちが試す」ことで安全を確保しているという徹底ぶり。
小学生の子どもたちも、日々の練習や試合でエネルギーをたくさん消費しています。
その消耗を補うための「栄養のある食事」が、体づくりのカギを握ります。
意識したい栄養のバランス
・エネルギー源となる【炭水化物】(ご飯・パン・麺類)
・筋肉や回復を助ける【タンパク質】(肉・魚・卵・大豆製品)
・体調を整える【ビタミン・ミネラル】(野菜・果物・海藻類)
また、暑い時期は特に「水分補給」が重要。喉が渇く前のこまめな補給が熱中症を防ぎます。
移動の疲れは見えない“敵”
ワールドカップでは、長距離移動が選手の体に影響を及ぼします。
それは小学生でも同じ。遠征や練習試合の移動で、体調を崩す子も少なくありません。
移動時の過ごし方や準備で、パフォーマンスが大きく変わることを意識しましょう。
移動時のポイント
・こまめな休憩で体をほぐす
・リラックスできる服装や座席ポジションを確保
・遠征前の体調管理と十分な睡眠・栄養補給
体温コントロールで“集中力”を保つ
ハーフタイムに水風呂に入るなど、体温管理を徹底するプロ選手たち。
実は、体温を下げることで脳がリラックスし、集中力が回復するという研究もあるほどです。
小学生でも練習や試合後には「クールダウン」を習慣づけてあげましょう。
家庭でできる工夫
・冷たいタオルやシャワーで体を冷やす
・練習後は日陰で休ませ、水分と塩分を補給する
・汗をかいたままにせず、着替えさせることで体調を整える
■ ピッチの上でも「名トレーナー」はパパとママ!
怪我のサインを見逃さない目を持つ
プロのトレーナーは、選手のわずかな変化にも目を光らせます。
「ちょっとした違和感」も見逃さず、早期対応することが、選手を守る最大の武器。
小学生のお子さんの場合も、無理をして大きな怪我につながるケースがあります。
親が気づき、声をかけてあげるだけでも予防につながります。
チェックしたい変化のサイン
・動きが鈍い、いつもと違うフォーム
・顔色が悪い、集中力が切れている様子
・試合後に痛みや違和感を訴えていないか
「頑張りたい!」という気持ちを尊重しながらも、時には休ませる勇気も必要です。
心のケアがコンディションを左右する
アスレティックトレーナーは「話を聞くプロ」でもあります。
選手の心の状態や悩みに耳を傾けることで、安心感を与え、プレーの質にも好影響を与えます。
子どもたちにとって、最も信頼できる存在であるパパ・ママも、実は最高のメンタルトレーナーです。
意識したい接し方
・すぐにアドバイスするより「まず聞く」
・日々のコミュニケーションで信頼関係を築く
・ストレッチやマッサージなど、スキンシップで心も体もリラックス
■ まとめ:未来の代表を育てるのは、今この瞬間の「生活習慣」
ワールドカップで前田トレーナーが強調していたのは、「選手が100%を出し切れる環境を作る」こと。
それは、私たちサッカーママ・パパにもできることです。
日々の「睡眠」「食事」「移動」「体温管理」、そして「心のケア」。
どれも特別なことではありませんが、積み重ねが大きな違いを生みます。
サッカーが楽しい!もっと上手くなりたい!
そんなお子さんの気持ちを大切に、「賢く、そして楽しく」サポートすることが、最強のコンディションづくりにつながります。
日常のひとつひとつが、お子さんの未来をつくっています。サッカーママ・パパの皆さん、一緒に最高のサポーターを目指していきましょう!
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