子どもがサッカーを始めると、思った以上にママ・パパの関わり方が問われるようになります。
特に「サッカーママ」や「サッカーパパ」として日々奮闘している方にとっては、時間・お金・感情面など、さまざまな「壁」が立ちはだかります。
本記事では、サッカーママ・パパが直面しやすい3つの課題と、その乗り越え方について解説します。心理学的な視点、とくに「アドラー心理学」の考え方をヒントに、親としての心の持ち方や行動の変え方も紹介していきます。
1つめの壁:「時間とお金」のプレッシャー
サッカーを習わせるには、月謝や用具費、遠征費など、思った以上にお金がかかります。また、練習や試合の送迎、当番などで週末が潰れることも少なくありません。
よくある悩み
- 仕事や家事との両立が難しい
- 他の兄弟姉妹とのバランスが取れない
- 家計への負担が重くのしかかる
このような悩みを抱えているサッカーママ・サッカーパパは非常に多く、「続けさせてあげたいけれど、自分たちにも限界がある」と葛藤するケースが多いのです。
乗り越え方
大切なのは、「できること」と「できないこと」の線引きを明確にすることです。アドラー心理学では、「課題の分離」という考え方が重要です。すべてを完璧にやろうとせず、他の保護者に助けを求めたり、当番制の交代を相談したりすることも解決への一歩です。
2つめの壁:子どもの成長と比べてしまう
他の子と比べて我が子がうまくプレーできないと、つい心配になったり焦ったりするのは自然なことです。しかし、それが過度になると、親自身のストレスになり、子どもにも悪影響を与える可能性があります。
よくある悩み
- 「〇〇くんはレギュラーなのに、うちの子はまだベンチ…」
- 「試合で活躍できないのは自信がないから?」
- 「うちの子に合っていないのかもしれない」
特にSNSや保護者同士の会話の中で、無意識のうちに“競争”の雰囲気に巻き込まれてしまうことも。
乗り越え方
ここでもアドラー心理学の「他者との比較ではなく、自分自身の成長を評価する」という姿勢が役立ちます。子どもが昨日できなかったことが今日できた。その一歩を一緒に喜べる心の余裕が、親としての軸になります。
また、子どもの“見えない成長”にも目を向けましょう。技術面では劣っていても、チームメイトを励ます力や努力を続ける姿勢は、サッカー以外の場面でも生きる大切な力です。
3つめの壁:感情のコントロールが難しい
試合で思うようにいかなかったとき、子どもの態度にイライラしたとき、「つい怒ってしまった」「冷たくしてしまった」と自分を責めるサッカーママ・サッカーパパは多いものです。
よくある悩み
- ミスを責めたくなる自分が嫌になる
- 頑張ってほしい気持ちが空回りする
- 家に帰っても引きずってしまう
子どもにとって、サッカーはあくまで“学びの場”です。しかし親が過剰に結果にこだわりすぎると、子どもにとってプレッシャーになり、「楽しい」気持ちが薄れていきます。
乗り越え方
アドラー心理学では、「感情は選べる」と考えます。怒りは反応ではなく選択。まずは、自分の感情をそのまま受け止め、「なぜ怒っているのか」を客観的に見ることが大切です。
そして、「応援すること」と「コントロールしようとすること」は違うという意識を持ちましょう。子どもの感情や行動をすべて管理しようとせず、「私は味方だよ」と伝える姿勢が、親子の信頼関係を深めてくれます。
おわりに:課題と向き合うことは、親としての成長でもある
サッカーママ・パパとして、さまざまな壁に直面するのはごく自然なことです。「悩んでいるのは自分だけ」と思い込まず、多くの家庭が同じような思いを抱えていることを知るだけでも、気持ちが軽くなるかもしれません。
そして、その壁と真剣に向き合うことは、親としての成長のチャンスでもあります。
アドラー心理学の視点を取り入れ、「完璧な親」ではなく「前向きに寄り添う親」を目指すことで、サッカーを通じた家族の関係はより深く温かいものになっていくはずです。
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