サッカーの試合を見ていると、つい大声を出したくなる瞬間、ありますよね。
「なんでそこでシュートしないの!?」
「ちゃんと戻れって言ってるのに!」
気がつけば、応援が“指示”や“憤り”に変わっていた……なんて経験、ありませんか?
子どもたちがサッカーを楽しみ、成長していくためには、保護者の応援の在り方もとても重要。今回は、感情に流されず、冷静に子どもを支えるための習慣を6つご紹介します。
試合観戦を「応援」ではなく「見守り」に変えるヒント、ぜひチェックしてみてください!
「子どもを応援する」その目的は?
まず意識しておきたいのが、「なぜわが子・わがチームを応援しているのか?」ということ。
ゴールを決めてほしい、勝ってほしいという気持ちは自然なものです。でも、サッカーを通じて子どもに身につけてほしいものは、結果から得られるものだけではないはずです。
- リスクを背負ってチャレンジする姿勢
- 仲間との協力
- 失敗から立ち直る/切り替える精神力
- フェアプレーの精神
応援とは、本来「子どもを信じて見守ること」。このスタンスを意識しておくことで、感情が揺れ動いたときにも冷静さを取り戻しやすくなります。
「事実」と「感情」を分けて捉える
子どものミスや、審判の判定にイラッとする…
そんなときに大事なのが、「今自分は何を事実として見て、何を感情で判断しているか?」を一度整理することです。
例えば――
事実:うちの子がドリブルでボールを奪われた( = ただの現象)
↓
感情:「なぜあそこの味方にパスをしないんだ!!」(憤り)
感情それ自体は悪いものではありませんが、それをまっすぐ言動として子どもに伝えると、子どもは「責められた」「ダメ出しされた」と受け取ってしまいます。
事実:うちの子がドリブルでボールを奪われた( = ただの現象)
↓
声援:「ナイスチャレンジ!できるまでやってみよう!」(賞賛と承認)
頭の中で「事実」は「事実」として捉え、それに対してまずは「声援」を送ることで、感情をコントロールしやすくなります。
「ひとりの観客」として試合を観てみる
サッカーの応援中、ついついコーチのような視点で見てしまうことはありませんか?
「広がれ!」
「もっとはやく切り替えろ!」
「なんでシュートしないの!?」など
プレーに対する指示を飛ばしたくなることもあるでしょう。でも、子どもには子どもの視点や判断があります。
そこでおすすめなのが、“今日はひとりの観客として観てみる”こと。
- 声を出さずに見守る日
- 試合中はメモを取るだけにする日
- 写真撮影に集中する日
このように意識的に距離を取ると、自分の感情の起伏に気づいたり、子どものプレーを純粋に楽しめたりすることが増えていきます。
試合後の「声かけ」をルール化する
子どもは、試合後の声かけから様々なものを敏感に感じ取り、反応するものです。
もし負けた直後に、「なんであんなパスしたの?」とミスについて言及すれば、たちまち自信を失ってしまうこともあります。
そうならないためにも、試合後の最初の声掛けルールを決めておきましょう。
- 「おつかれさま!最後までよく走ってたね」
- 「暑い中よく頑張ってたよ」
- 「見ててとても楽しかった!」
まずは保護者が子どもを承認することが、子ども自身が「自分を振り返る」ことにつながっていくでしょう。
他の子のプレーも積極的に認める
自分の子どものプレーばかりに目がいきがちですが、試合には味方・相手選手としてたくさんの子どもたちが関わっています。
- 「〇〇くんのディフェンス、よかったね」
- 「今日はゴールキーパーの活躍はすごかった」
- 「相手チームの10番、視野がひろかったね!」
こういった視点を持つと、わが子のプレーだけで一喜一憂しにくくなりますし、子どもの「サッカーを全体で見られる目」を育むことができます。さらには、保護者同士の関係も良好になっていくことでしょう。
試合を見返す時間を「子ども自身の発見の時間」へ
帰宅後に、撮影した試合動画を一緒に見るご家庭もあると思います。
この振り返りの時間を、一方的な指摘や叱責ではなく「子ども自身の発見の時間」として活用しましょう。
- 「このプレー、本当はどんなことを狙ってたの?」
- 「このシーン、なにが視えていたか覚えてる?」
こんなふうに“問いかけ”スタイルで話すことで、子どもはだんだんと主体的にサッカーを考えるようになります。保護者も「良かったところ」「本人が気づいていること」に目が向くので、冷静に関われるようになるはずです。
まとめ:保護者のサポートのかたちが、子どもの成長を促す
保護者のサポート体制が、子どもの瞬間的な感情、さらには今後の自己肯定感に大きな影響を与えていきます。
感情をコントロールするのは難しいですが、大事なのは「感情をコントロールしつつ、子どもの成長のために冷静な言動を選べるか」。
あなたの声援が、子どもへの「プレッシャー」ではなく、「安心と背中を押す力」になりますように。
サッカーママ・パパ、今日も本当にお疲れ様です!
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