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【番組レビュー】FOOT×BRAIN+ #714 に学ぶ:世界最前線の育成とは

動画レビュー

サッカーに関わるすべての人に見てほしい、考えるサッカー番組「FOOT×BRAIN+(フットブレイン)」ーー

最近Youtubeでの配信も始まった本番組の中で、2025/5/8放送回「バロンドール選手を生んだ世界最前線の育成!」から、ブレイン:佐伯夕利子さん(以下、佐伯さん)が実践する育成の最先端の考え方を学んでいきましょう。


ビジャレアルの育成改革とはーー指導者×進化

スペインの名門クラブ:ビジャレアルCFの育成に長く携わる佐伯さんは、番組冒頭で、ビジャレアルの育成年代における「指導者改革」について語っています。

その改革は、指導者の胸にピンマイクとアクションカメラをつけ、指導者側の課題を探ることから始まった、とのこと。

そこで浮き彫りになった課題とはーー

課題:リアクションコーチング

多くの指導者が、子どもの行動に対してその場で反応し、行き当たりばったりの声掛けをしていたのです。

その結果ーー

・子どもに伝わらない
・意図のない指示が増える
・選手が考える機会を奪ってしまう

といった弊害が生まれていました。

▶ 解決法:フィードバックの「台本化」

佐伯さんは、コーチングの言語を構造化しました。
どんな場面で、どんな言葉を使えばいいのかをあらかじめ整理し、台本のように準備しておくことで、指導がより意図的になっていったのです。

これは親にも通じる話です。

子どもの行動に対して感情的に叱るのではなく、どんな価値観を伝えたいか、何を大切にしたいかを自分の中で明確にする

いわば「子育ての台本」を持つことが、よりよいコミュニケーションにつながります。

課題:教える=選手の思考をインターセプトする

「教える」ということは、選手の思考を止めることーー

佐伯さん
佐伯さん

教わる学習=記憶学習では覚えることを提供され、その環境で育つと、プレーに意味が宿っていない状態でトレーニングや試合をすることに!

再現性に欠ける選手は、トレーニングでうまくいっても、試合において臨機応変に対応ができないことが。

▶ では、親は何をすればいい?

もちろん、全く教えないというのは現実的ではありません。
でも、「教える」会話ではなく「問いかける」会話に意識をシフトしてみるのはどうでしょうか?


子どもとの会話を育てる2つのアプローチ

”サンドイッチ話法”で「伝えたいこと」が届く

佐伯さんが紹介していたのが、「サンドイッチ話法」というテクニック。

これは、

サンドイッチのパン=素晴らしい褒める点

サンドイッチのハム=選手の課題(本当に伝えたいこと)

サンドイッチのパン=素晴らしい褒める点

の順で伝える方法です。

例)

 ママ
ママ

今日の声出し、すごくよかったよ!

ただ、相手がボールを持った時のポジショニングは、もう少し意識できるといいね。

でも最後まで全力で走る姿勢は最高だった!

こうすれば、伝えたい「課題」も、ポジティブな気持ちのまま子どもの心に届きやすくなります。

本人にしか答えられない質問を投げかける

指導の質を高めるために佐伯さんが提案していたのが、「本人しか答えられない質問」をすること。

コーチ
コーチ

いま(●●くんには)何が見えた?

子ども
子ども

左のスペースと目の前の味方が見えた!

その選手にしかわからない問いを投げかけることで、選手の現在地を確認→課題を見つけトレーニングに落とし込むことが、本来コーチの仕事であると佐伯さんは提言しています。

こうした問いかけを通じて

・子どもが自分の「認知」を言語化する
・自分の判断を自覚する
・トレーニングに落とし込む

という流れが生まれます。家庭でもこれは応用可能です。

「いま、どうしたかった?」
「次、どうしてみたい?」

というように、問いかけを通じて子どもが自ら考える機会をつくっていきましょう。


今日からできる3つの実践ポイント

課題を伝えるときは、サンドイッチ話法で伝える
反応的な声掛けではなく、準備された言葉で接する
「教える」よりも「問いかける」ことを意識する


最後に

育成の最前線で語られる内容は、私たちの日常にも活かせるエッセンスであふれています。
「FOOT×BRAIN+」は、ただのサッカー番組ではなく、子どもの未来に寄り添うヒントの宝庫です。

今日から、子どもと「問い」を共有してみませんか?
その一歩が、サッカーだけでなく、人生における主体性の芽を育てる第一歩になるはずです。

サッカーママ・パパ、今日もお疲れ様です!

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