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【番組レビュー】FOOT×BRAIN+ #715 に学ぶ:ジュニア世代に養うべきものとは

動画レビュー

サッカーに関わるすべての人に見てほしい、考えるサッカー番組「FOOT×BRAIN+(フットブレイン)」ーー

最近Youtubeでの配信も始まった本番組の中で、2025/5/15放送回「移り変わる育成メソッド!ジュニア世代で養うべき知覚力とは!?」から、ブレイン:佐伯夕利子さん(以下、佐伯さん)が提唱する、ジュニア世代に養うべきものについて学んでいきましょう。


子どもの知覚力を尊重する:教え込まずに余白を意識しよう

スペインの名門クラブ:ビジャレアルCFの育成に長く携わる佐伯さんは、育成において「指導者が余白を持つこと」が重要であると提唱しています。

この指導によって育まれるものは【知覚と情報処理能力】ーー

いままでのサッカーのトレーニング現場において、この”知覚”を無視した状態で、技術・戦術を教え込むケースが多く見られていた、とのこと。

これは【記憶学習】であり、この学習法では、教えられたものを必要な時に思い出さなければならず、想定外に対応ができない選手に。

反対に、指導者が余白をもち、選手が知覚した(感じた)ことを尊重する指導法では、試合中の変化に対応し、飄々としたプレーができる選手が増えた、といいます。

コーチの指示を待つのではなく、自分で状況を判断してプレーする力、お子さんにも身につけてほしいですよね!

将来的に社会で自立し生きていくにも必要な【知覚と情報処理能力】を養うためには、家庭でもママ・パパが余白をもって子どもに接することが重要であると思います。


飄々としたプレーってどんなプレー?

佐伯さんは、飄々としたプレーの特徴を以下のように挙げています。

■視線止め
■認知力の柔軟性
■予測能力
決定の取り消し(=メッシ選手そのもの!)

特に、決定の取り消しが大きな特徴である、としています。

佐伯さん
佐伯さん

決定の取り消し
=思考の過程の中で決定した指令を止めて、他の選択肢にシームレスに切り替えることができる能力のこと

ただし、メンタル面のアプローチを間違ってしまうと、このような認知的余裕を持った選手の育成を阻害してしまうのです。


安易な目標設定はNG?!:高すぎる目標設定に潜むリスク

目標設定・ゴールセッティングが、コミュニケーションスキルと同等に重要である、と佐伯さんは伝えています。

その目標設定を、ビジャレアルCFの育成部門では4つに分類しています。

■自我目標:サッカーを楽しむ! など
■課題目標:逆足でも蹴れるようになる など
■達成目標:次の試合で得点を決める など
■成果目標:全国大会出場、優勝 など

この中で、育成年代に重要なのは、自我目標と課題目標である、ともしています。

自我目標と課題目標 = 成長を促す目標

子ども自身が「やりたい!」「より良い選手になりたい!」「できないことができるようになりたい!」と日々思えるものが、選手のモチベーションに繋がります。

頑張れば手が届くかも、という目標に対して努力し、達成感を積み重ねることが、子どもを飛躍的に成長させてくれるはずです。

高すぎる達成目標と成果目標のデメリットとは?

この目標の弊害として、佐伯さんは以下の3つを挙げています。

■達成できなかったときの心理的リバウンドの大きさ
達成するために手段を選ばなくなる可能性
■パワハラにつながる可能性

パワハラを根絶するために:軍事教育からの継承を断つ

Aコーチ
Aコーチ

パワハラ=人権侵害です!人権侵害はなくさなければならない!

佐伯さんは、日本スポーツ界に未だに蔓延するパワハラの原因についてーー

戦時中の日本人像が戦後の学校教育に入り込み、歪んだ形で誤解をされてスポーツに根付いてしまったことである、としています。

お子さんのサッカー環境にパワハラはありませんか?
そんな環境にNO!を突きつけ、負の継承を断ち子どもを守り抜くのは我々、大人の役割ですね!


ネガティブなフィードバックをする時のたった1つのポイント

子どもに対して、時に注意や叱責によってネガティブなことを言わざるを得ないときがあります。

ビジャレアルCFでは、ネガティブなフィードバックをする3つの対象を以下のように整理しています。

  1. 取り組む姿勢
  2. 選手の特徴や才能
  3. 選手の存在そのもの

この中で、指導者が叱っていいのは「取り組む姿勢」だけであると定義しています。

家庭における指導者的な役割として、サッカーママ・パパが叱る・注意する対象はどうであったか、そしてどうあるべきか、ぜひ振り返ってみましょう。


まとめ:わが子に幸せになってほしい…その願いを忘れずに

番組の途中で、佐伯さんはある質問に対し、ママ・パパが子どもに最も望むことは「子どもに幸せであってほしい」この一点であると説いています。

佐伯さん
佐伯さん

”I Love you ” のシャワーを浴びている選手の心は豊かで強いです!

緊張する場面や、プレッシャーのかかる場面で「この先に僕を認めてくれる存在がいる」と無意識的に感じている選手は、マインドが豊かで強く在ることができるーー

そのために保護者ができるアプローチについて、これからも一緒に学び実践していきましょう!

サッカーママ・パパ、今日もお疲れ様です!

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