サッカーの練習や試合中に、わが子が何度も同じミスを繰り返してしまう姿を見ると、サッカーママ・パパとしては、つい口を出したくなったり、「どうしてまた…」と苛立ちを感じたりすることもあるでしょう。実は、プロのサッカーコーチでさえ、少年少女のミスに直面するたび、試行錯誤を重ねているのです。
今回紹介するのは、YouTubeチャンネル「倉本和昌サッカーコーチのコーチ」で語られた、少年少女への声かけや見守り方。親としての視点を少し変えるだけで、お子さんの可能性はもっと広がります。
ミスにどう向き合う?親の視点が子どもの成長を左右する
同じミスを繰り返すお子さんに対して、親がどう捉えるかは非常に重要です。プロコーチの倉本氏は、感情的に「またミスか」と反応してしまうと、選手の心にプレッシャーがかかり、さらにミスを誘発する悪循環に陥ると話しています。
実際、少年少女たち自身も「またやっちゃった…」と落ち込んでいることが多く、その状態でさらに否定的な言葉を浴びせられると、自信や意欲を失ってしまいます。こうした心理状態では、のびのびとプレーできるはずもありません。
サッカーママ・パパとして大切なのは、「なぜそのミスが起きたのか?」という原因に目を向ける視点です。倉本コーチは、プレーの背景を探ることを重視しています。たとえば、その前に何を考えていたのか、ポジション取りに問題がなかったか、視野が狭くなっていなかったか。見えている結果だけで判断せず、思考の流れや感情に寄り添うことで、初めて本質的なサポートが可能になるのです。
親子で一緒に「どうだった?」「なぜそうなったと思う?」と話し合うだけでも、子どもは自分のプレーを客観的に見直すきっかけを得ることができます。
成長は一歩ずつ 意欲とプロセスに目を向ける
「今できないからといって、ずっとできないわけではない」これは、倉本コーチが繰り返し語るメッセージです。サッカーは反復と挑戦を繰り返すスポーツであり、成長には時間がかかります。だからこそ、結果よりも努力の過程に注目する姿勢が大切です。
お子さんが「できるようになりたい」と強く願い、自分なりに工夫してチャレンジしているなら、その気持ちこそが成長の土台になります。サッカーママ・パパがその努力を認め、応援し続けることで、子どもは安心して次のステップに進むことができるのです。
完璧を求める必要はありません。むしろ「今日はこんなことに気づけたね」と声をかけるだけで、少年少女の心に前向きな変化が生まれます。
ミスを減らすより、長所を伸ばす発想を
繰り返すミスにばかり目を向けてしまうと、つい「どうにかしなければ」と修正にばかり力が入ってしまいます。しかし、倉本コーチは「短所を直すことに注力しすぎると、長所を潰してしまう危険がある」と警鐘を鳴らします。
確かに、苦手を克服することも大切ですが、それにばかり目を向けると、子どもが本来持っている良さや強みが埋もれてしまいかねません。たとえば、積極性やスピード、判断力など、少年少女にはそれぞれ光るものがあります。
「ミスを直す」ことだけに集中するのではなく、「この子の良いところは何だろう?」という視点を持つことで、子どもは自信を持ってプレーできるようになります。結果的に、短所にも前向きに取り組む余裕が生まれてくるのです。
個性に合わせた関わりが、飛躍の鍵になる
子どもの学び方や理解の仕方には個人差があります。同じアドバイスでも、それが「すぐに理解できる子」もいれば、「何度も実践しないとつかめない子」もいます。中には、言葉よりもイメージで伝えた方が効果的なタイプや、理屈が分からないと納得できない子もいます。
サッカーママ・パパが、お子さんのタイプを見極め、それに合った関わり方を模索することが、より効果的なサポートにつながります。正解は一つではありません。「教える」のではなく「引き出す」姿勢が大切です。
たとえば、「どうしたらうまくいくと思う?」と聞くだけで、子どもが自分で考え、改善しようとする姿勢が芽生えることもあります。親が一方的に指示するのではなく、気持ちを尊重しながら対話を重ねることが、少年少女の成長を引き出す鍵になります。
プロの視点に触れてみよう 新たな気づきがあるはず
もし、お子さんのサッカーの成長やサポートについて、さらに深く学びたいと感じているなら、倉本和昌コーチやゴールキーパーコーチのジョアン・ミレ氏が行っているオンラインセミナーに注目してみるのも一つの手です。
このセミナーでは、技術的な指導だけでなく、選手の心理や育成方法に至るまで、さまざまな角度から少年少女の育成について学べます。質疑応答の時間も設けられており、日常の疑問や悩みをその場で相談できる点も大きな魅力です。
また、「ジョアンのメソッドと伝承プロジェクト」では、トレーニング動画や指導法に関する情報が定期的に配信され、プロの知見を日常的に取り入れることができます。ゴールキーパーだけでなく、フィールドプレーヤーにも応用できる考え方が満載です。
親が学ぶ姿勢を持つことで、お子さんとの関わり方にも自然と深みが生まれます。
まとめ 同じミスも、成長の種になる
子どもがミスを繰り返すことは、決して「ダメな証拠」ではありません。むしろ、それはチャレンジしている証でもあり、成長のチャンスでもあるのです。サッカーママ・パパがその視点を持ち、結果よりもプロセスを大切にすることで、少年少女はのびのびと前に進むことができます。
今日から、少しだけ接し方を変えてみてください。叱るよりも「一緒に考える」「長所を伸ばす」ことを意識するだけで、子どものサッカーライフはもっと輝くものになるはずです。
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