サッカーを始める子どもたちの姿に、「うちの子もやってみたい！」と感じるサッカーママ・パパは多いのではないでしょうか。
園児の時期からスポーツに親しむことは、体力づくりや社会性の発達にとても有意義です。ただし、親の関わり方によって、子どもの成長は大きく左右されます。
ここでは、初めてサッカーを始める園児とその保護者に向けて、心に留めておきたい5つの心得をご紹介します。「スクール」や「チーム」選びで迷っている方にも役立つヒントを交えながら、サッカーを楽しく続けるためのポイントをお伝えします。
1. 子どもの「楽しい」を最優先にする
園児がサッカーを始める理由の多くは、「お友達がやっているから」「ボールを蹴るのが楽しいから」といった純粋な好奇心です。この段階では「勝ちたい」「うまくなりたい」といった競争心よりも、「楽しい」「もっとやりたい」という気持ちが重要です。
サッカーママ・サッカーパパにとっては、つい「もっと練習したら？」「あの子は上手だね」と言いたくなることもあるでしょう。しかし、それがプレッシャーになってしまうと、子どもは本来の楽しさを見失ってしまいます。サッカースクールや地域のチームに参加する際も、まずは「このスクールは楽しく通えるかな？」「コーチの雰囲気はどうかな？」という視点で選ぶのがおすすめです。
2. スクールやチームは「雰囲気重視」で選ぶ
サッカーを学ぶ場としては、民間のサッカースクールや地域のサッカーチームなどさまざまな選択肢があります。親としては「実績のあるところに入れたい」と考えることもあるかもしれませんが、園児の段階では「上手になること」よりも「楽しく通える環境か」が最も大切です。
スクールやチームごとに指導方針や雰囲気は大きく異なります。たとえば、あるスクールではゲーム中心で自由にボールを追いかける時間が多い一方、あるチームでは挨拶や集団行動に重きを置く場合もあります。体験参加を通じて、コーチの声かけや子どもたちの様子をよく観察し、わが子の性格に合った環境を選びましょう。
3. 「比べない」ことが成長を促す
同じスクールやチームに通う他の子どもと比較してしまうのは、多くの保護者にとって避けられない感情かもしれません。しかし、サッカーは発達の個人差が出やすいスポーツでもあります。特に園児の時期は、体格や集中力、運動能力などがまちまちで、成長のスピードもバラバラです。
「〇〇くんはもっと上手」「うちの子は全然走らない」といった言葉は、子どもにとって大きな負担になります。上達の早い子を見て不安になる気持ちもあるかもしれませんが、焦らず、その子なりのペースを尊重することが、長い目で見たときに最も大切なサポートです。
サッカーママ・サッカーパパがすべきことは、「今日も頑張ったね」「楽しそうだったね」とポジティブな声かけをすること。それが、子どもにとって次へのモチベーションとなります。
4. 家では「サッカーの話をしすぎない」
意外かもしれませんが、サッカーが終わったあと、家でサッカーの話ばかりするのは、子どもにとって負担になることがあります。特に、プレーに関するアドバイスや反省を繰り返すのは逆効果です。
園児にとってサッカーはまだ遊びの延長。大人が戦術的な視点や結果にこだわりすぎると、子どもは「楽しむこと」から遠ざかってしまいます。もちろん、試合や練習で印象的なシーンがあれば、「あのシュートかっこよかったね」とポジティブに話題にするのはOKですが、基本は子どもが話したいときだけ耳を傾ける姿勢が理想です。
サッカーママ・サッカーパパが無理に盛り上げようとする必要はありません。子ども自身がサッカーの楽しさを見つけ、次の練習を楽しみにする。それを見守るのが、最良のサポートです。
5. 続けることがいちばんの才能
園児のころから始めるサッカーには、「うちの子に向いているかどうか」と悩むタイミングも出てくるかもしれません。しかし、サッカーが本当に楽しくなるのは、小学生以降に入ってからというケースも多くあります。最初は泣きながらスクールに通っていた子が、数年後にはキャプテンになっていた、という話も珍しくありません。
上手かどうかではなく、「サッカーを続けている」ということ自体が、子どもにとって大きな価値です。継続することで、仲間との関わりやチャレンジする力、自信などが育っていきます。
サッカーママ・サッカーパパが「辞めたい」と言い出したときに無理強いしないのはもちろんですが、「やめる理由が本当に子どもからのものか？」を一度確認してみることも大切です。「寒かった」「疲れた」「今日は嫌だった」という一時的な感情に左右されず、子ども自身が自分の意思で決めていくことも、成長のひとつです。
まとめ：親も一緒にサッカーを楽しもう
サッカーは、親が子どもと一緒に成長を感じられるスポーツです。スクールやチームに通わせることが目的ではなく、サッカーを通じて得られる経験やつながりこそが、最も大切な価値です。
サッカーママ・サッカーパパに求められるのは、特別な知識や指導力ではありません。ただ、子どもがボールを蹴る姿を見守り、「今日も楽しそうだったな」と感じられる気持ち。それが何よりのサポートです。
これからサッカーを始める園児とその家族にとって、サッカーが素敵な思い出になることを願って——。
コメント