「育成の最先端」といえば、どのようなイメージを持ちますか?最新のトレーニング機器や海外留学——ではありません。スペインの名門クラブ・ビジャレアルCFが取り組んだ育成改革の核心は、「指導者自身の言葉と行動を変えること」でした。
今回はFOOT×BRAIN+ #714「バロンドール選手を生んだ世界最前線の育成!」から、ビジャレアルの育成改革の本質を学んでいきます。
指導者改革から始まったビジャレアルの変革
ビジャレアルの育成に長く携わる佐伯夕利子さんは、改革の最初のステップとして、指導者の胸にピンマイクとアクションカメラを装着し、指導者側の課題を可視化することから始めたと語っています。
そこで明らかになったのが「リアクションコーチング」の問題です——子どもの行動に対してその場で感情的に反応し、行き当たりばったりの声かけをしてしまっていたのです。
- 子どもに伝わらない指示が増える
- 選手が自分で考える機会を奪ってしまう
- 意図のない声かけがプレーの質を下げる
解決策:コーチングの「台本化」
佐伯さんが実践したのは、コーチングの言語を構造化することです。どんな場面でどんな言葉を使うかをあらかじめ整理し「台本」として準備することで、指導がより意図的・一貫したものになりました。
「教えるということは、選手の思考をインターセプトすること」——佐伯夕利子
これは家庭での子育てにも通じます。子どもの行動に感情的に反応するのではなく、「どんな価値観を伝えたいか」「何を大切にしたいか」を明確にしたうえで言葉を選ぶ——いわば「子育ての台本」を持つことが、より良いコミュニケーションにつながるのです。
「教える」から「問いかける」へのシフト
「教える」会話から「問いかける」会話へ意識を変えるだけで、子どもとの関わり方は大きく変わります。
- 教える:「そこでパスを出さないとだめだ」→ 思考が止まる
- 問いかける:「あの場面、どんな選択肢があったと思う?」→ 思考が深まる
再現性のある選手・自分で考えて動ける選手は、こうした「問いかけられる環境」の中で育ちます。
まとめ:世界最前線の育成は「大人の変化」から始まる
ビジャレアルの育成改革が示しているのは、子どもを変えようとする前に、まず大人(指導者・保護者)自身が変わることが重要だということです。
日々の声かけを少し意識するだけでも、子どもの思考力と自律性は大きく変わります。「問いかける子育て」をぜひ今日から実践してみてください。



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