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【おすすめ本】アオアシに学ぶ「答えを教えない」教え方:後編─サッカーママ・パパも実践できる「ファシリテーター型リーダーシップ」とは

おすすめ本

サッカーに熱中する子どもたちを日々応援する、サッカーママ・パパの皆さんへーー

今回は、仲山進也 著『アオアシから学ぶ「答えを教えない」教え方』、その後編をお届けします。

とくに今回は、書籍の後半で紹介されている「ファシリテーター型リーダーシップ」について、サッカーママ・パパ向けにわかりやすく解説していきます!

ファシリテーション=会議の進行スキル、ではない?!

そもそも、ファシリテーションとは

・促進すること
・容易にすること

サッカーママ・パパの立場では、自律自走する子どもの成長を支援する育成ファシリテーション、とも言えるでしょう。

そんなファシリテーション型に組み合わせたいのが、次にご紹介する「愚者風リーダーシップ」です!

子どもの自律を促す「愚者風リーダーシップ」

本書で述べられているリーダシップは2つーー

■賢者風リーダーシップ
■愚者風リーダーシップ

指導者が常に正解を持っているように振る舞い、学習者に具体的な指示や答えを与えるのが「賢者風」。伝統的アプローチでは、基本的に賢者風リーダーシップが理想、とされています。

対して、愚者風リーダーシップは、

・全部わかってます、なんて言わない
・わからないことを「どう思う?」「他にアイデアあるかな?」と聞く
・失敗を前向きに考える
・マウントをとらず、学習者とフラットな関係性を築く

前回ご紹介した「お題設計アプローチ」では、愚者風リーダーシップが理想ですね!

「教えすぎ問題」vs「教えなさすぎ問題」

愚者風リーダーシップでは、教えなさすぎ問題がつきまとうのでは?

そんな疑問が浮かんできますが、愚者風でも「口を出さずにひたすら見守る」だけではありません。

むしろ、価値基準から逸脱するNG行為や好ましくない態度に対しては、毅然とした態度で次介入することが重要です。

教えすぎ問題のデメリット

教えすぎ=指導者が必要以上に情報や指示を与えてしまうことでーー

・答えをください!となりがち(依存心の助長)
・考えなくていいから楽→考えるのが面倒に(創造性の抑制)
・原因を指導者や他者に求めがち(主体性の喪失)
・教わっていない状況や変化に対応できない(適応力の欠如)

教えなさすぎ問題のデメリット

教えなさすぎ=必要な指導や支援が不足してしまうとーー

・なんのためにやっているかわからなくなる(方向性の喪失)
・無駄に悩む時間や、無駄に試行錯誤することが増える(学習効率の低下)
・疲弊して踏ん張りが効かなくなり、心が折れやすくなる(挫折感の増大)
・変な知見を得たり、変なクセがついたりする(誤解の定着)

どちらの問題もデメリットがあるなかで、必要になるのが「お題の設計」です。

自分が正解だと思うことを「お題の制約条件」に

自分の中に正解をもって指導にのぞむとき、そのとおりにならないとイライラしたり、つい正解を与えてしまいたくなります。

そんな場合は、自分の中の正解を「お題の制約条件」にしてみましょう!

ただ単に「自分で考えてごらん?(教えなさすぎ)」ではなく

ましてや「もっとこうしろ!(教えすぎ)」でもなく

理想とするプレーに導かれるようなお題をおとなが提示する力が試されますね。

よいお題とはなにか?

お題設計アプローチの愚者風ファシリテーターの最大の効果は、自分の想像を超えた学習者が生まれること。

そのためには「いかによいお題がつくれるか」が問われます。

よいお題①イノベーションが起こりやすい

よいお題の条件1つ目が、イノベーション。

新しいアイデアで価値や変化を生み出す、イノベーションが起こりやすくするには、目標を「いまのままのやり方だと絶対に達成できないこと」にするのです。

はるか先に掲げた目標に向かって、小さな成功体験を積み重ねる。

小さな成功を積み重ねた先に、当初は到底むずかしいと思えた目標も、手が届きそうな気さえしてくるのです。

逆に、「ちょっと無理をすれば達成できそうな」目標だと、イノベーションは起こりにくいのです。

よいお題②カオス期になりやすいお題

カオス期(集団的試行錯誤)とは、チームが信頼関係で結ばれる前段階で必要な時期のこと。

こと日本では、カオス期にすらならず、意見も言い合えないグループにとどまってしまうケースが多くみられます。

そこで、カオス期に入っていくために必要な「よいお題」とはーー

・未知のチャレンジをする
・みんなで協力せざるを得ない
・メンバーのサイズを揃える

とくに、未知のチャレンジ+みんなで協力せざるを得ない、お題はサッカーママ・パパにも設計しやすいのではないでしょうか?

たとえば

ママ
ママ

きょうだいで3つのこと終わらせてね!ただし、21時までにはみんながベッドに入れるように!

のような時間的な制約条件をつければ、どのように課題を終えたらよいか、協力して考え行動するはずです!

よいお題③夢中になれるお題

夢中を妨げる2つの原因は「不安」と「退屈」

おとなには、その原因を排除し、いかに子どもを夢中(フロー)ゾーンへ誘うお題を設計するか、が問われます。

また、「夢中」と「必死」は似て非なるものです。

必死とは、期限までに結果を出さなければいけないプレッシャーに駆られている状態、のこと。

対して夢中とは、時間を忘れて”いまここ”のプロセスに没頭している状態、です。

設計したお題に取り組む子どもから、不安や退屈、必死さを感じ取った場合には、お題の難易度の調整が必要なサインです!

お題の難易度チューニング:成長を加速させる「ダブルの目標」

ダブルの目標とは

■短期目標×長期目標
■小目標×大目標

なぜダブルの目標が成長を加速させるのか、それは「遠くて大きな目標が、成長を引っ張る磁石になる」からなのです。

短期目標をクリアしても、その先にもっと大きな野望や夢がある。これは、短期的な燃え尽きを防ぎ、なおかつ次の短期目標を設定する際の指針(磁石)になるのです。

後編まとめ:愚者風で子どもの自律を促す仕掛けを!

一見何も教えてくれないようでいて、実は子どもの自律を一番に考えているーー

今回はそんな「愚者風・ファシリテーター型リーダーシップ」をご紹介しました。

サッカーママ・パパのちょっとした工夫が、子どもの自主性と成長を大きく後押しします!

今日からぜひママ・パパが「愚者風」になり、「ファシリテーター型リーダーシップ」を実践してみましょう!

サッカーママ・パパ、今日もお疲れ様です!

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