「少年サッカーは9割親で決まる」——育成年代を長年指導してきた池上正氏の言葉です。コーチやチーム環境ではなく、親の関わり方が子どもの成長を大きく左右する。そう語る池上氏の哲学とは何でしょうか。
今回は、書籍『少年サッカーは9割親で決まる』(島沢優子 著、池上正 監修)をもとに、子どもの可能性を引き出す「親のマインド」について解説します。
「サッカーが楽しい!」を最優先にする
池上氏がこの言葉を語った背景には、「子どもたちがサッカーの楽しさを感じる前に辞めてしまう」という危機感があります。勝ち負けへのこだわりや「もっと上手くなってほしい」という大人の焦りが、子どもからサッカーの楽しさを奪ってしまうのです。
「試合に出られない=才能がない」「今のチームでは成長しない」——大人がそう判断した瞬間、子どもはサッカーを「楽しいもの」ではなく「苦しいもの」と感じ始めます。
子どもが最初にボールを蹴ったとき、その瞳には純粋な「楽しさ」があったはず。その気持ちを守り続けることこそが、親の最大の役目です。成長は「続ける力」から生まれ、その原動力はいつも「楽しい!」という感覚です。
「指示」より「問いかけ」——子どもをひとりの人間として尊重する
「こうしたら上手くいくよ」と即座にアドバイスしたくなる気持ちはわかります。しかし、それが行き過ぎると、子どもは「自分で考える」ことをやめてしまいます。
試合でドリブルをしてボールを失ったとき、「なんでパスしなかったの?」ではなく、「どうしてドリブルしたの?」と聞いてみましょう。子どもは自分の判断を振り返り、「抜けると思ったけど、パスの方が良かったかもしれない」と自ら気づきます。この繰り返しが「考える選手」をつくります。
「9割親で決まる」の真意——環境と信頼が子どもを育てる
「9割親で決まる」という言葉は、「親が全部コントロールする」という意味ではありません。むしろその逆で、子どもが自分で考え、挑戦し、失敗できる環境を親がつくることの重要性を語っています。
子どもを信頼し、口を出しすぎず、失敗しても責めず、「どうしたい?」と問いかける——そのシンプルな関わり方が、子どもの可能性を最大限に引き出します。
まとめ:親のマインドが子どもの未来を決める
サッカーパパ・ママの「関わり方」「言葉のかけ方」「見守る姿勢」が、子どもの成長に直結します。技術を磨くのはコーチの役割ですが、「自分で考え、楽しみ、挑戦し続ける子ども」を育てるのは家庭の力です。
今日から少し視点を変えて、子どもに「どうしたい?」と聞いてみてください。きっと、これまでとは違う表情が見えてくるはずです。
参考書籍:『少年サッカーは9割親で決まる』(島沢優子 著、池上正 監修)



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